クリスチャンでないデザイナー

2011.05.26

クリスチャンでないデザイナーでも、西洋社会に属している場合にはクリスチャンと誤解されてトラブルになる可能性も大きいと思われる。デザイナーは、コレクションに毛皮を使う場合と同様、物議を醸しそうな宗教的シンボルを使う場合にも、抗議を受ける危険があることを少しは意識しておくべきである。二〇〇〇年、DKNYは縦にコーランの一節を走らせたパンツをリコールした。社員の誰ひとり、イスラム教徒の怒りを買うのでは、と思わなかったのだろうか?そんなことはなさそうだ。やはり、とりあえず様子を見ようということだったのだろう。もしイスラム教徒の目に留まらなかったら、あるいは誰も苦情を言ってこなかったら、きっと、そのDKNYのパンツはそのまま普通に店頭で売られ続けていたことだろう。そして、ウィスコンシン州アーガイルで、何も知らないファッション・アイテムがそのパンツを穿いて現れたために、たまたまその場にいたイスラム教徒を図らずも侮辱することになってしまい、非難の矢面に立だされる、そんな事件が起こっていてもおかしくなかったのである。