リサイクルや循環型社会を考える上に必要な分離工学の知見を整理します。ここで分離工学を取り上げたのには二つの理由があります。まず第一は、リサイクルをするとかえって環境を汚すという矛盾が生じるし、循環型社会を作ると大変な苦労が待っていると予想されますが、それがなぜなのか、その科学的理由を知りたいからです。第二には、リサイクル運動の標語の一つに「分別すれば資源」というものかおるように、リサイクルや循環型社会では分別したり分離したりすることが多いので、そもそも分別・分離とはどういうことか、理解や分析が欠かせないからです。課題の適否を正しく判断するのに学問の助けが有効なことはいうまでもなく、原理が把握できれば自分で判断できる領域が格段に広がります。